カレーを作る時に必要なものはなんでしょう?
野菜?肉?それとも隠し味?
どれも大切ですが、1番大切なのはカレー粉です。
カレー粉がなければどんな料理もカレーとは言えません。
今回は、そんなカレー粉の歴史についてのお話をしたいと思います。
カレーの本場インドではカレー粉は存在しない、という事をご存知ですか?
インドでは食材や料理の仕方に合わせてスパイスを使い分けており、
「マサラ」と呼びます。
家庭ごとのマサラの配合があるので、カレー粉は特にいらないのです。
では、私たちが使っているカレー粉はいつ頃現れたでしょうか?
初めてのカレー粉はイギリスで生まれました。
植民地時代に、インドに来たイギリス人が祖国にカレーを紹介した事がきっかけです。
もの珍しさから、当時のイギリス人の間でカレーは人気のメニューになっていきました。
そんなカレーですが、イギリス国民になじむには1つの問題がありました。
多数のスパイスを使うテクニックがなかったのです。
そこで、19世紀に簡易的なカレー味を作る為C&B社が「カレーパウダー」を開発しました。
このカレー粉は世界中に輸出され、日本でも大変人気を博しました。
明治時代には国産のカレー粉も作られ、国産のカレー粉の普及に努めました。
しかし、当初国産のカレー粉はあまり普及しませんでした。
料理人たちは既にあるC&B社のカレー粉を変え、味が変わってしまう事を恐れたのです。
国産のカレー粉が日本で普及するようになったのは、とある擬装事件が発端でした。
C&B社の容器に、国産のカレー粉を詰めて販売した業者が摘発されたのです。
国産のカレー粉が安価だった事が理由ですが、偽装は長らく行われており、カレーを作ってもほとんど味の違いがわからなかったそうです。
結果的に国産のカレー粉が良いものであるとされ、徐々に使われるようになりました。
そして、日本のカレーライス文化の原動力となったのです。
カレー粉といえば『即席カレー』
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